医進ゼミの石戸です。
という声をよく聞きます。
実際、免疫学を習い始めると、自然免疫・獲得免疫・細胞性免疫・液性免疫etc
といくつも用語が出てきて、
「意味がわからない・・・」
と思う方も多いのではないでしょうか?何を隠そう私(石戸)自身「ハァ!?何言ってんの?」と思っていました(笑)
ところが、苦手だった免疫学が、
- 勉強法を工夫して得意に変わりました
どれくらい得意になったかというと、大学で半分以上再試験にかかると言われている
免疫学のテストに一発合格したほどです!!
本日は、私自身の経験と医進ゼミの医大生の方への指導経験を踏まえて、
「苦手から得意に変わる免疫学おすすめの勉強法」というテーマでお伝えいたします。
「免疫が苦手」という方は、ぜひご参考にして頂ければ嬉しいです。
★本記事の概要はYouTubeにて動画で説明していますので、
動画でご覧頂きたい方は下記リンクよりご覧ください。
→ 免疫学おすすめ勉強法(動画)
医大生にとって免疫学は超重要
具体的な勉強をご紹介させて頂く前に、
まず、免疫学は医大生にとって
- 超重要
です。
だから、好き嫌いに関わらず、全ての医大生の方にしっかり勉強して頂きたいと考えています。
では、なぜ重要か?
それは、医師国家試験を受ける上で役に立つからです。
もちろん、疾患を理解するうえで、免疫の仕組みが分かっていると「お得」という点もあります。
しかし、極論を言えば、仕組みがわかっていなくても、何とかなります。
理解する上で役に立つという理由だけでなく、免疫学を学習しておいた方が良い
- 決定的な理由がもう1つあります
それは、医師国家試験の点数に直接結びつくからです。
実は、医師国家試験では、
毎年必ず1問は免疫学についての出題があります。
実際に、今年(2020年)の第114回医師国家試験では、下記問題が出題されました。
第114回医師国家試験F27
リンパ球の抑制シグナルに関与し、現在、治療標的となっている分子はどれか。2つ選べ。
a CD8
b CD28
c TLR〈Toll-like receptor〉-4
d PD〈programmed cell death〉-1
e CTLA〈cytotoxic T lymphocyte-associated molecule〉-4
ちなみに、答えはd,eです
また、昨年(2019年)実施の第113回医師国家試験でも、次のような問題が出題されています。
第113回医師国家試験F18
各種Tリンパ球〈T細胞〉とその働きの組合せで正しいのはどれか。
a Th1細胞 ——— マクロファージの活性化
b Th2細胞 ——— 好中球の活性化
c Th17細胞 ——— 好酸球の活性化
d 細胞傷害性T細胞 ——— 抗体産生の誘導
e 制御性T細胞〈Treg〉 ——— IL-6産生の誘導
ちなみに答えはaです
そして、両問とも、正答率が65%~70%です。
医師国家試験の一般・臨床問題の合格ボーダーが70%前後であることを考えると、合否を分ける問題と言っても過言ではありません。
ちなみに、医師国家試験の制度については、別記事にまとめているので、良ければ下記記事をご覧ください。
また、免疫学の問題は、
- CBTでも卒業試験でも
出題されています。
例えば、川崎医科大学の卒業試験では、毎年、新出問題の中で2~3問出題されています。
川崎医科大学の卒業試験制度についても別記事でまとめているので、良ければ下記記事をご覧ください。
免疫学おすすめの勉強法とは?
免疫学が超重要だ!と分かって頂いたところで、
いよいよ、おすすめの勉強法についてうつっていきましょう。
おすすめの勉強法とは何か?というと、結論から言うと、
「全体像を短い時間で把握すること」
になります。
これは、実は、免疫学だけでなく、
他の分野にも当てはまることです。
しかし、特に免疫学では、この「全体像を把握すること」を強調したいです。
というのも、免疫学では、用語を覚えることばかりが先行して、
どこのことを言っているのかがわからない人が多いからです。
例えば、MHC ClassⅡという分子は何の話をする時に登場して誰が持っているかご存知でしょうか?
答えは、、、MHC ClassⅡは、「獲得免疫のヘルパーTの活性化の際に時に登場します」。
そして、誰がこのMHC ClassⅡ分子を持っているか?というと、抗原提示細胞です。
抗原提示細胞とは具体的に誰か?というと、「樹状細胞・マクロファージ・B細胞」です。
つまり、MHC ClassⅡ分子を持っているのは、「樹状細胞・マクロファージ・B細胞」となります。
この辺のザックリとした内容を一通り把握することが重要です。
この時の注意は、
- 細部を細かく見ていかないことです
先ほどの例でいうと、MHC ClassⅡの話をする時に、
補助刺激分子(共刺激分子)やサイトカインやCD40・CD40Lなどの細かい話は飛ばして、
「こんなことをしている」という概要を把握することが大切です。
なぜ、細かく見ていってはいけないのか?
最初から細かく見ていくことをおすすめしない理由は3つあります。
細かく勉強することをおすすめしない理由1)一度にたくさんは覚えることができないから
人間が覚えることができる量は限られています。
同じ覚えるのであれば、大事なことから覚えた方が良いに決まっています。
免疫学において大事なことは何か?というと、
分子名やサイトカインを覚えることではなく、大まかな体の仕組みを把握することです。
細かく勉強することをおすすめしない理由2)関連性が見えてこないから
2つ目の理由は、関連性が見えてこないからです。
免疫機能というのは体全体で働く仕組みです。
部分部分だけを見てもどのように働くかというのは見えてきづらいです。
例えば、車の部品で考えてみてください。
車全体を把握した上で、パーツ(部品)ごとに見ていくと、
「この部品は車の中でこの部分にあって、座席を支えているのか」とか
「この部品と隣のこの部品とで組合わせてタイヤを動かしているのか」ということがわかります。
しかし、パーツ(部品)だけを見ても、
全体(車)のことを知らなければ、パーツ(部品)が車の中でどのように機能しているかわからないですよね。
このように、関連性が見えてこないので、細かく最初から見ていくのはおすすめしません。
逆に、全体像を把握した上で細かく見れば、関連付けて覚えることができるので効果的です。
細かく勉強することをおすすめしない理由3)時間がかかるから
3つ目の理由は、時間がかかるからです。
免疫学は今なお研究が活発に進んでいる分野です。
一昨年に本庶佑先生が癌に対して免疫が働くようにする治療薬の開発に貢献してノーベル医学・生理学賞を受賞されたことは、
まだ記憶に新しいという方も多いでしょう。
つまり、まだわかっていないことも多く突き詰めればキリがない分野が免疫学という分野です。
1つずつ、大学の授業で習うレベルまで学習していくと時間がめちゃくちゃ多くかかります。
純粋に免疫学が好きという方は、そのようにすれば良いですが、
我々の目的はまず「試験に合格すること」です。
1つ1つ細かく見ていく時間をかけるより、
試験の得点につながることに時間をかけた方が良いと考えています。
もちろん、細かく見ながら、重要なところはしっかり押さえていくという形でやれば、効果的でしょう。
しかし、初学者の方には、「何が重要で何が不要なのか?」というのは、通常わからないです。
したがって、まず全体像を把握して、何度も登場するキーとなる言葉をおさえることをおすすめしています。
以上、細かく見ていくことをおすすめしない3つの理由をお伝え致しました。
まずは、全体像を把握することが大事であると。
そして、全体像を把握した上で、細かく見ていくことがお勧めだとお伝え致しました。
後で、細かく見ていく必要があるので、全体像の把握は、できるだけ短い時間で行うことが重要なポイントとなります。
では、どのようにすれば、全体像を短時間で把握できるのでしょうか?
実は、とっておきのわかりやすい参考書があるんです。
次の章では、超絶わかりやすい免疫学参考書をご紹介いたします。
超絶わかりやすい参考書をご紹介します
全体像を短時間で把握すると考えた時に、おすすめする参考書は、
「休み時間の免疫学」です。
休み時間の免疫学の詳細を見る
全体像を短時間で把握する際に、ポイントとなるのは、薄い参考書を一読することです。
実際、医学書の中には、免疫学だけでなく、生理学・生化学・解剖学など、様々な分野で薄い参考書が出版されています。
今回ご紹介した「休み時間」シリーズ以外にも「好きになる」シリーズ、「よくわかる」シリーズなど多くの薄い参考書が出版されています。
しかし、実際に読んでみると、初学者には「難しい」と感じることが多いものです。
これは、その参考書の説明が悪いのではなく、読者がその参考書を読むレベルに達していないからです。
例えば、「包丁でタマネギをみじん切りにします」と書いていても、
「包丁」「タマネギ」「みじん切り」が何かわからなければ、意味不明な文章になりますよね。
ところが、「包丁でタマネギをみじん切りにします」という文章は、「料理初心者」に向けて書かれている文章です。
つまり、いくら初学者に向けて書かれているとはいえ、
その参考書を読むレベルに達していない状態で読めば「わからない」ということがよくあります。
医大生の頃の私もそうでした。
上記のような薄い参考書は、手あたり次第読んだ方ですが、
どれも「難しい」と感じるものばかりでした。
ところが、この「休み時間の免疫学」だけは、読みやすく、わかりやすく最後まで読むことができました。
だから、あなたにも、この「休み時間の免疫学」をおすすめします。
きっと、あなたも読んで「読みやすい」「わかりやすい」と思って頂けると思います。
「休み時間の免疫学」の後半は少し難しくなっていきますが、
Stage51までは読みやすく全体像を把握する上で大切なので、Stage51まででも良いので、ぜひご一読ください。
まとめ)効果的な免疫学試験対策法
以上、免疫学のおすすめ勉強法についてご紹介いたしました。
免疫学のおすすめ勉強法としては、
まず、「休み時間の免疫学」を読んで、全体像を短い時間で把握することです。
見開きで1つの項目を説明してくれており、図も豊富に掲載されているので、
サクサクと読み進めることができると思います。
少なくともStage51までは短時間でサッと読んでください。
全体像を把握した後は、各部分の詳細を細かく見ていきましょう。
その際、大学の過去問を解きながら、間違えた問題を授業プリントで確認するという形で勉強を進めてください。
勉強する時のポイントは、どこの話をしているのか?を意識することです。
この手順で勉強していけば、
私のように、最初免疫学について苦手意識があった人でも、免疫学が得意に変わります。
この超絶わかりやすい免疫学参考書を使って免疫学が得意になること祈っております!
本日もご覧下さりありがとうございます。
(追伸)
免疫学の全体像をもっと早い時間で把握したいという方は、
医進ゼミの個別指導をお勧め致します。
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(追追伸)
冒頭でもお伝えしたように、当記事の概要を動画でもお届けてしております。
医学部進級に役立つ情報やCBT・医師国家試験の情報を配信しておりますので、よろしければ、ぜひチャンネル登録して下さい。
→免疫学おすすめ勉強法(動画)