医学部進級対策ゼミ「医進ゼミ」の代表の石戸です。
先日の記事で、
今は川崎医科大学の
2月20日・21日の総合試験に向けての対策に
追われているというお話を致しました。
6年生の人たちは2月8日・9日が国家試験があるので、
今の時期は、各学年の子が必死に勉強しています。
ところが、4年生だけは、
もう総合試験が終わっているため、
必死に勉強してすんだ後となっています。
4年生だけ総合試験の実施が早い理由
実際、今年度の4年生の総合試験は、
11月14日・15日でした。
(CBTは11月2日でした)
なぜ、4年生だけ、総合試験の実施が早いのか?というと、
臨床実習(病院実習)が1月から始まるからです。
1月から臨床実習が始まるということは、
1月までに、進級できるかどうかを
確定させておく必要があります。
これは、川崎医科大学だけでなく、全ての大学で当てはまります。
つまり、全大学において、4年生は12月の段階で進級できるかどうかが決まります。
今から10年ほど前であれば、
臨床実習は5年生から始まっていました。
ちょうど、私が4年生になった時から、
臨床実習が1月からに前倒しされるようになりました。
なぜ、前倒しされるようになったのでしょうか??
実は、これは、日本の医学教育レベルを世界標準に合わせるためなのだそうです。
アメリカ医学界での2023年問題
臨床実習が前倒しされるようになったのは、
2010年秋にアメリカのECFMG(アメリカ、カナダ以外の医学部出身者が米国で医業を行う際に資格を発行する機関)が
(普通の人には関係ないが、ごく少数のエリートにとって)
衝撃的な発表をしました。
何でも、アメリカで医療行為を行うための資格試験の受験資格が、
2023年以降は「国際基準で認証された医学部出身者に限る」
となったのです。
「5年生から臨床実習を行う」という、
日本の医学部の臨床実習期間は国際基準から言うと短く、
手技を行うというよりは見ているだけが多いので、
このままだと日本の医学部を卒業した人は、アメリカで受験資格はないですよ。
ということになったのです。
という背景があり、臨床実習が4年生の1月から実施されるようになりました。
そして、見ているだけではなく、技術も身につけていきましょうということで、
技術試験としてOSCEなるものが6年生の時にも課されるようになったそうです。
そんな背景があるそうなんですよね。
多くの人にとって、アメリカで医師の資格を取る必要性が出てくることはないと思います。
しかし、全ての日本の医師がアメリカで学べなくなるというのは、
日本の医療レベルの低下につながりかねません。
そういう意味では、4年生の1月からの臨床実習の前倒しは
必要な措置であったのだとは思います。
話が長くなりましたが、これから臨床実習をされる4年生の皆さんは、
臨床実習の期間が増えているということなので、
せっかくなので、大いに現場から学んでいただけたらと思います(^^)/
追伸
4年生の臨床実習を最大限に活かすには、
各科の予習をして、臨床実習に臨むことです。
回る科に合わせた授業もできますので、
ご希望の方は、お気軽にお問い合わせ下さい
→ https://ishin-zemi.jp/request/
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